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日光田母沢御用邸
明治、大正、昭和、平成の4代の天皇に関わり、
深く愛されてきた建物が日光田母沢御用邸です。
江戸期、明治期、大正期の3代にわたって
建てられた建物で成り立っています。
江戸期の部分は天保11年(1840年)に紀州徳川江戸中屋敷
として、現在赤坂迎賓館のある地に新築されました。
この建物は明治5年に広大な庭園とともに皇室に献上され、
赤坂離宮と呼ばれるようになりました。
明治6年には天皇がお住まいになっておられた旧江戸城西の丸
御殿が全焼したため、赤坂離宮が仮皇居と定められました。
赤坂離宮は明治22年まで、16年もの長い間、明治天皇が
お住まいになられたとの事です。その後、明治31年までの9年間、
大正天皇の皇太子時代の東宮御所として改築され、使用されました。
明治30年に、日光の御用邸の新築が計画され、明治32年に
写真の3階建てのある中心部分が移築されました。
この建物が明治期の主な建物部分です。
小林銀行頭取の別荘として日光田母沢にあった部分です。
(田母沢が御用邸の地として選ばれたのは、日光出身の
銀行家小林年保氏の別荘として広い庭園と建物が整備
されていたことによるとも言われています。)
皇后のお住まいとして使用されていました。
内部はずいぶん質素に出来ていました。
大正期の建物は皇太子殿下の御用邸を天皇陛下用の
御用邸として増築された部分です。
大正天皇は日光の自然とともに田母沢の地を大変好まれ、
夏の間、長期に亘って御滞在になられ、公務も田母沢で
執られ、公式の場である謁見所が増築されました。
昭和17年には昭和天皇、皇后が御滞在され、今上天皇も
皇太子時代の昭和19年の一時期御滞在されておられたとの
事です。
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