土地探しから始まった、暮らしに寄り添う家づくり

今回のお住まいは、土地探しからご相談をいただいたご夫婦の家づくりです。
「家を建てたい」という想いはあるものの、どの土地を選べばよいのか分からない――
そんなところから、住まいづくりがスタートしました。
私たちは土地を決める前に、
その土地が本当に“家を建てるのに適しているか”を建築の立場で確認することを大切にしています。
候補となる土地をいくつか挙げていただき、
周辺環境や法的な条件、建築上の制約、そしてメリット・デメリットを一つひとつ整理しながら、土地選びを進めていきました。
図面だけでなく、現地で確かめる土地の条件

図面や資料だけでは分からないことも多いため、
実際に現地へ足を運び、日当たりや敷地の広さ、周囲との関係性を確認しました。
- どの方向から光が入るのか
- 建てられる建物の大きさや高さ
- 駐車スペースや庭の取り方
- 将来の暮らしを見据えた敷地の使い方
こうした点を総合的に検討し、
「ここなら安心して住まいを計画できる」と判断できる土地が見つかりました。
北欧テイストと、しっかりとした性能を両立した住まい

建物についてのご要望は、
北欧風のやさしいデザインでありながら、
地震対策や断熱性能など、性能面もしっかりとした家にしたい、というものでした。
見た目の雰囲気だけでなく、
長く安心して暮らせる住まいであることを大切にしながら、
構造や断熱計画も含めて、バランスの取れた住まいを目指しました。
敷地条件を活かすための「配置計画」の工夫

今回の敷地は、真南から約45度ほど角度がずれている条件でした。
敷地と平行に建物を配置すると、
日当たりがやや不利になる可能性があったため、
あえて敷地に対して建物を少し振り、真南に近づける配置としました。
この配置によって、
- 室内にしっかりと光を取り込むこと
- 道路からの視線を自然にずらすこと
この2つを同時に実現することができました。
敷地条件に合わせて建物を素直に置くのではなく、
暮らしやすさを優先した配置計画としています。
南側に広がるLDKと、回遊できる暮らしやすい動線

間取りは、南側に広いLDKを配置し、
家族が自然と集まる、明るく開放的な空間としました。
また、玄関からは
- 洗面スペース
- LDK
の両方へアクセスできるようにし、
日常の動きをスムーズにする回遊動線を取り入れています。
帰宅後すぐに手洗いができ、
そのままLDKへ入れる動線は、
毎日の暮らしの中で小さなストレスを減らしてくれます。
暮らしを楽しむための、やさしいデザインの工夫

室内は、北欧テイストを意識した
明るい色合いと木の質感を大切にしました。
アーチ形の開口やニッチ、飾り棚など、
暮らしの中で「好きなものを楽しめる」要素を取り入れ、
住むほどに愛着が増していく住まいとなっています。
土地から一緒に考える、住まいづくり

土地の条件や周辺環境は、一つとして同じものはありません。
だからこそ私たちは、
土地探しの段階から一緒に考え、その土地に合った住まいを提案することを大切にしています。
今回のお住まいも、
敷地条件を丁寧に読み取り、
暮らしやすさと安心を両立した住まいとして形にすることができました。
施工概要
| エリア | 山梨県笛吹市 |
| 工事種別 | 新築(土地探しからのご相談) |
| 構造 | 木造軸組工法(金物工法) |
| 耐震性能 | 耐震等級3(性能表示壁量計算+基礎・梁断面許容応力度計算) |
| 階数 | 2階建て |
| 延床面積 | 約32坪 |
| 家族構成 | ご夫婦2人 |
| 断熱性能 | 断熱等級6(UA値 0.37) |
| 気密性能 | C値 0.4(完成時測定) |
| 竣工 | 2022年 |
担当者コメント
今回の住まいづくりは、土地探しの段階からご相談をいただいたことが印象に残っています。
土地は一見すると条件が良さそうに見えても、実際に建てる立場から見ると注意が必要な点も多くあります。
候補地ごとにメリットだけでなくデメリットもしっかり共有しながら、
「この土地なら、無理のない計画ができる」と思える場所を一緒に見つけていきました。
また、敷地条件に合わせた配置計画では、
敷地なりに建てるのではなく、日当たりや視線、暮らしやすさを優先した判断をしています。
少し角度を振るだけでも、室内環境は大きく変わります。
完成後に、明るいLDKや使いやすい動線を実際に体感していただき、
「この配置にして良かったですね」とお話しできたことが、とても嬉しかったです。
土地から家づくりを考える方にとって、
少しでも参考になる住まいになればと思います。
