電気工事について

電気工事とは、暮らしの安全と使いやすさを支える仕事です

電気工事は、ただ照明やコンセントを取り付ける仕事ではありません。
住まいの中で当たり前に使っている「明かりが点く」「家電が使える」「安全に暮らせる」という状態を、長く安定して支えるための基盤づくりです。

見た目に現れる部分は少なく、完成後にはほとんど意識されることもありません。
しかし、電気工事の質は、暮らし始めてからじわじわと差になって現れます。

使いにくい位置のスイッチ、足りないコンセント、ブレーカーが頻繁に落ちる回路構成。
こうした小さな違和感の多くは、電気工事の計画と施工に原因があります。

私たちは、電気工事を「設備を通す工程」ではなく、
暮らしの動線と安全性を支える重要な施工工程として捉えています。

容量や回路数だけでは、電気の質は決まりません

電気工事において、
「容量」や「回路数」は重要な要素のひとつです。

しかし、それだけで
電気の使いやすさや安全性が決まるわけではありません。

同じ容量・同じ回路数でも、

・どの場所に、どの回路が割り当てられているか
・操作しやすい位置にスイッチがあるか
・暮らしの動線に合った配置になっているか

といった点で、使い勝手には大きな差が生まれます。

電気工事は、
「数字を満たす工事」ではなく、
「暮らしの中でストレスなく使える状態をつくる工事」です。

設計図だけでは決まらない、電気工事の品質

電気工事は、図面どおりに配線すれば終わり、という仕事ではありません。
実際の現場では、構造や断熱、他の設備との取り合いの中で、細かな判断が求められます。

例えば、

  • 梁や柱を避ける配線ルート
  • 断熱層や気密層を壊さない納め方
  • 将来のメンテナンスを考えた通し方

こうした判断は、図面だけでは完結しません。

現場の状況を見ながら、
「どこを通すのが最も無理がないか」
「後から困らない納め方は何か」
を考え続けることが、電気工事の質を左右します。

使いやすさは、配線計画と納まりで決まります

スイッチやコンセントの位置は、後から簡単に変えられません。
だからこそ、配線計画の段階で、暮らしの動線を丁寧に想像する必要があります。

  • どこで照明を操作するか
  • どの場所に家電が集まるか
  • 家具を置いた後でも使いやすいか

こうした視点を持たずに工事を進めると、
「なんとなく使いにくい家」になってしまいます。

電気工事は、配線を通すだけでなく、
暮らしのリズムを整える作業でもあります。

見えない配線が、暮らしのストレスを左右します

完成後に見えるのは、照明器具やスイッチプレートだけです。
しかし、その裏側には多くの配線が張り巡らされています。

配線が整理されていないと、

  • 後の増設や交換が難しくなる
  • 不具合の原因が分かりにくくなる
  • 点検や修理に余計な手間がかかる

といった問題につながります。

見えない部分だからこそ、
整然と、無理のない配線を行うことが重要です。

後から直しにくい電気工事の特徴

電気工事は、内装が仕上がる前にほとんどが隠れてしまいます。
一度壁や天井ができてしまうと、簡単には手を入れられません。

そのため、

  • 施工時点での判断
  • 将来を見据えた余裕
  • 他工種との連携

が、特に重要になります。

「今は問題ない」ではなく、
「10年後も困らないか」という視点で考える必要があります。

だからこそ電気工事は、
「とりあえず付けておく」のではなく、
最初から暮らしを想定して考える必要があります。

将来の暮らしを見据えた配線という考え方

住まいは、完成した瞬間がゴールではありません。
暮らし方は、時間とともに変わっていきます。

家族構成の変化、家電の進化、働き方の変化。
それらをすべて予測することはできませんが、
変化に対応しやすい余地を残すことはできます。

将来を見据えた配線計画は、
住まいの自由度を高めることにつながります。

電気工事で重要になる施工ポイント

電気工事の質は、いくつかの重要なポイントで決まります。
ここでは、特に影響の大きい点を整理します。

回路分けと安全性の考え方

回路分けは、安全性と使いやすさの両方に関わります。
負荷の集中を避け、安定して使える構成が必要です。

単に回路数を増やすのではなく、
使い方に合わせた分け方が重要です。

構造・断熱・気密との取り合い

電気配線は、構造材や断熱、気密と密接に関係します。
無理な配線は、性能低下や不具合の原因になります。

他工種の施工内容を理解したうえで、
配線ルートを決めることが欠かせません。

設備機器・照明計画との整合

照明や設備機器は、後から追加されることもあります。
その際に無理が出ないよう、最初から整合性を考えておくことが重要です。

自社施工だからできる電気工事

私たちは、電気工事を外部任せにせず、自社施工で行っています。
それは、施工の質を安定させるためです。

現場で判断できる体制

現場では、図面どおりにいかない場面が必ず出てきます。
その場で判断し、最適な納まりに修正できる体制が、施工精度を支えます。

他工種と連携した電気工事

木工事、断熱、気密、設備。
それぞれが独立していては、良い住まいはつくれません。

他工種と日常的に連携しているからこそ、
無理のない電気工事が可能になります。

電気工事の精度が、住まいの安心をつくります

電気工事は、完成後に評価されにくい仕事です。
しかし、不具合が起きたときには、真っ先に不満として現れます。

だからこそ、
トラブルが起きない状態をつくることが、電気工事の本質だと考えています。

この電気工事でつくりたい住まい

私たちが目指しているのは、
「特別な電気設備の家」ではありません。

何年住んでも、
当たり前に使えて、
当たり前に安心できる住まい。

その当たり前を、
見えないところから支える電気工事を行っています。