神奈川工科大学は、昔の大洋漁業がつくった大学だそうで、大学の説明者は、「魚屋がつくった大学です。」とおっしゃっていました。
45メートル四方の建物は、まるでショーケースのようでした。
大きな建物なのに圧迫感がなく、誰でも招き入れてくれるような感じでした。
その前にある桜の木は、春には素晴らしい花を、ガラス面に写しだすのではないかと思われます。
と思いました。
この細い柱が8m間隔に入っていて屋根荷重を支えているとの事です。
その他の柱に見える幅広の薄い物は、地震時のブレースとしての役割を負っているとの事です。
発想も素晴らしいのですが、それを具象化した構造設計関係者や施工者館内の空調を考えられた方々など、すばらしい方々の知恵の結晶のように思われます。
設計期間の2年のほとんどが、柱の配置や断面太さ、向き等のスタディに費やされたとの事です。
大学側からの要望は、空間内に必要な物を収める事と気軽に誰でも入れるような建物をつくる事だったそうです。
石上氏は、これまで使用されていた家具も使用し無機質になりがちな空間に温かみをもたらしています。
座り心地は、いまいちかな。
内部の空調(主に夏場)は、高さ2mより下だけ効けば良いと言う考えで設計され、建物の大きさの割には、省エネになったとの事です。
冬場は、ガラス面から入ってくる太陽光で十分暖かいとの事でした。行った日も暖かかったです。
この空間で、ファッション雑誌の撮影会があったりしたそうです。宮崎あおいちゃんも来られたとの事です。
見学者が大学関係者より建築関係者の方が圧倒的に多いとのお話でした。
午後3時以降は、学生さん達が使われるので見学は出来無そうですが、午前中は守衛さんに言えばいつでも見学出来るとの事でした。
たくさんある柱の分布のムラがさまざまな溜まりの場を作っており、それに見合った活動を誘発していそうです。
総数305本の柱は、さまざまな断面の鋼製フラットバーからなり、鉛直・水平応力をそれぞれ受け持つ柱に分担されているのに、その細さゆえに構造柱のイメージが無い空間になっています。
地元の人達との陶芸等交流もあるとの事で、地域にも歓迎されて居るようでした。
その様はナイアガラの滝の様だとの事です。
この面のガラスだけ、汚れが目立ちました。
日当たりの良い面には、鳥除けと直射日光をよける為に、カーテンが引かれておりました。
総工費3億円。
この種の建物としては破格の安さのようです。
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