前回の現場レポートでは、新築住宅の基礎工事に先立って行う「遣り方」をご紹介しました。
遣り方では、建物の基準となる通り芯と直角をレーザーで確認し、その基準を周囲の遣り方板へ移しています。
今回は、その後の基礎工事です。
床掘り、砕石敷きと転圧、捨てコンクリートの打設を進め、最後に捨てコンクリートへ墨出しを行いました。
前回の遣り方で正確につくった基準が、今回の墨出しで実際に使われます。
床掘りを行い、砕石を敷いて転圧します
遣り方で建物の位置を確認した後、基礎を施工する部分の床掘りを行います。
今回の基礎には地中梁があるため、単純な外周だけではなく、基礎の形状に合わせて細かく床掘りをしています。

写真を見ると、地中梁部分を含めて細かく掘り分けられているのが分かります。
床掘りが終わった後は砕石を敷き、転圧して次の工程へ進みます。
捨てコンクリートを打設します
砕石の施工が終わったら、基礎の位置を出すための下地となる捨てコンクリートを打設します。

コンクリートを流し込みながら、表面をならしていきます。
このあと行う墨出しでは、この捨てコンクリートの表面に基礎の位置や通り芯を示していきます。
そのため、ただコンクリートを打つだけではなく、次の工程で基準を確認できる状態につなげていきます。
捨てコンの型枠を外します
捨てコンクリートの打設後、型枠を外した状態です。

基礎の形に沿って捨てコンクリートが施工され、ここから実際の基礎位置を墨で示す「墨出し」に進みます。
ここまでの床掘りや捨てコンも大切ですが、今回特にご紹介したいのは、この次の工程です。
前回の遣り方で出した基準を、捨てコンへ移します
捨てコンクリートができたら、その表面へ基礎の通り芯や位置を墨出しします。

このとき基準になるのが、前回の遣り方で出しておいた通り芯です。
遣り方の段階で、建物の基準となる交点をつくり、レーザーを使って通りと直角を確認しました。
その基準を遣り方板へ移してあるため、今回の墨出しでは、そこから捨てコンクリートへ通り芯を転写していきます。
最初の基準づくりが、ここで活きてきます
墨出しの段階だけで位置を合わせようとするのではなく、遣り方の段階から基準を正確につくっておくことが大切です。
前回の遣り方で通り芯と直角を確認し、その基準を残しているため、捨てコンクリートへ墨を移す際にも位置を合わせやすくなります。
実際の現場でも、遣り方で出したラインをそのまま基準として使うことで、ほとんど狂いのない状態で墨出しを進めることができます。
基礎の位置は、この墨を基準に次の工程へつながっていきます。
「遣り方」と「墨出し」は別々の作業ではありません
遣り方は基礎工事の最初に行う仮設作業で、墨出しは捨てコンクリートを施工した後の工程です。
作業する時期だけを見ると別々の工程ですが、実際には一つの基準でつながっています。
遣り方で正確に出した通り芯があり、その基準を使って捨てコンクリートへ墨を出し、その墨をもとに基礎工事を進めていきます。
つまり、後から墨出しを正確に行うためには、その前段階である遣り方の精度が重要になります。
見えなくなる基準ほど丁寧に
床掘り、砕石、捨てコンクリート、墨出し。
どれも完成した住宅からは見えなくなる工程です。
しかし、基礎を正しい位置につくるためには、一つひとつの基準を次の工程へ正確につないでいく必要があります。
山本建築工業では、遣り方の段階から通り芯と直角を確認し、その基準を捨てコンクリートの墨出しまでつなげながら基礎工事を進めています。
今回の墨出しを見ると、前回行った遣り方が単なる準備作業ではなく、その後の施工精度を支える大切な工程であることがよく分かります。


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